
先日はメッセージをいただきありがとうございました。
7月6日、『じかん屋テンペリア』が少しずつ出回り始めたころ。
刊行に合わせてイタリアから日本に来て、いつの間にか、
誰に届くかよりも、どれだけ届くかのほうが遥かに気になっていた日々。
疲れと不安で落ち込んでいた日。
あなたからのメッセージが届いていました。
ブログに掲載することを許可してくださったので、ここにそのまま載せたいと思います。
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後藤さま
はじめまして。私は、しがない旅人です。
『じかん屋テンペリア』を旅行先の小さな本屋さんで見つけました。
本屋さんの中に、ぽっと灯ったあたたかな光と、潮風を感じる絵本があるなと気になり購入しました。
そこから、どうしてもすぐ読みたくなった私は、近くのカフェに座って、読みました。
時間を売るお店という想像もしなかった職種に「一体、どんな物語がはじまるのだろう」とわくわくしました。
(最初は時計屋さんのお話かと思っていたのです。)
読み進めていけばいくほど、考えさせられて、結末には心があったかくなりました。
いまの社会は確かに時間と競争するようになってしまったかもしれません。
でも、この絵本を読むと、大きく深呼吸をしてまわりの景色や人々、音やにおいを感じたくなります。
人のやさしさ、あたたかさを思い出させてくれるあったかい良い絵本です。
『じかん屋テンペリア』を出版してくださりありがとうございます!
しがない旅人より
追伸
私は、イタリア語留学で短期間イタリアにいました。その時、トスカーナの田舎で迷子になった私をバスの運転手さんたちが助けてくれて、無事に家にかえれた思い出があります。
見知らぬ日本人の女の子に、彼らの「時間」をくれ、助けてくれました。
だから、この絵本を読んでいるとあの時のイタリアの運転手さん達や、他に助けてくれたイタリアの人たちの顔や当時を思いだして、涙が出てきました。
本当にありがとうございました。
イタリア生活楽しんでください!いろいろあるとおもいますが!笑
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私の心にもぽっとあたたかな光が灯りました。
海を越え、言葉を越え、時を越え、
この本があなたに届いて本当によかったです。