
仕事部屋の本棚で存在感を放つ2冊。
振り返るといつもそこにいる友人のような本。
もう15年近く前のこと、「アーベーツェー」が言える程度で、北ドイツのブレーメンというところで暮らし始めた。
今思えば、いろんな意味で本当に若かった!
最初の大学を中退して、社会に馴染めず、半分逃げるようにドイツに渡った。
初めての誕生日に、初めてできたドイツの友人から贈られた本。
実家の本棚には初版『モモ』の単行本があったけど、なぜかそれまで一度も読んだことがなかった物語。
当時のドイツ語力は”Momo”を読み切るには程遠く、なまけ者の私は、一時帰国した際に、この岩波少年文庫を買って、ドイツへ戻る飛行機の中で読んだ。そしてその後、初めてドイツ語の原書を読み切ることができて(実際は邦訳版の内容がすべて頭にあった)とても嬉しかったのをおぼえている。
エンデは、15年くらいイタリアに住んでいたときに”Momo”を書いたらしい。
今夜、久しぶりにまた読んでみよう。
『モモ』ミヒャエル・エンデ 作、大島かおり 訳
岩波少年文庫
“Momo” Michael Ende
Thienemann Verlag